開発技術者による座談会
開発現場の日常と、心に秘めた思い
店舗で見かけるPOSのシステム開発って、どんなことをしているんだろう?
そんなふうに思われている方も多いと思います。
今回は開発現場のあれこれを、いろいろな角度からお話を伺います。
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H.Sさん
2000年入社
カスタマーソリューションシステム統括部
量販システム開発部
量販カスタム開発グループ
量販店向けカスタムソフトウェア担当
(サーバー担当) -
G.Tさん
2013年入社
カスタマーソリューションシステム統括部
量販システム開発部
量販カスタム開発グループ
量販店向けカスタムソフトウェア担当
(POS担当) -
S.Tさん
2017年入社
カスタマーソリューションシステム統括部
量販システム開発部
量販標準開発グループ
量販店向け標準ソフトウェア担当
(POS担当) -
M.Tさん
2019年入社
カスタマーソリューションシステム統括部
量販システム開発部
量販標準開発グループ
量販店向け標準ソフトウェア担当
(POS担当)
本日は、東芝テックの代表的なPOSシステムであるトータルソリューションストアシステムPrimeStoreを支える開発技術者の皆さんにお集まりいただきました。標準のソフトウェア開発であったり、特定のお客様向けに機能を追加するカスタム開発であったり、担当する業務はそれぞれですが、日ごろの様子や技術者としての心意気をお聞きしたいと思います。座談会ですので、ざっくばらんで飾らない楽しいお話になることを期待しています!
まずは自己紹介を兼ねて、皆さんの業務内容について教えてください。

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H.Sさん
PrimeStoreのカスタム業務で、サーバーを担当しています。入社以来ずっとサーバーに携わっています。今は上流工程の作業になりましたが、以前は製造工程(プログラミング)にも携わっていて、今とは違う楽しさを感じていました。そんな時代を経て、今は子育てをしながら日々業務を頑張っています。
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S.Tさん
入社8年目にして、初めてPrimeStoreの担当になりました。それまでは、タブレットに商品を登録しながら買い物ができるセルフシステム、カートPOSの開発をやっていました。その後少しの間だけ本部システムに配属されたのですが、すぐにPOSに戻ってきました(笑)。PrimeStoreは初心者なので、システムの理解を深めるために猛勉強中です。
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G.Tさん
入社してからPrimeStoreのカスタム開発一筋です。最近では生体認証やステラ端末の開発を担当しました。カスタム開発は要求仕様もさまざまで比較的短納期なJOBが多いため、いろいろな部門と調整を図りながら進めるところが大変です。
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M.Tさん
入社して2年間みっちり研修を受け、3年目の春から現在の配属であるPrimeStore標準ソフトウェアの開発を担当しています。課題の対応などがメインの業務ですが、機器の貸し出しなども行うため、事業所内で台車を押している姿をたくさんの社員に目撃されています。
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G.Tさん
はい、よく見かけますよ。
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全員
(笑)
皆さんの入社のきっかけを教えてください。

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M.Tさん
一番最近の記憶だと思いますので、まずは私から(笑)。通っていた専門学校の先生から勧められたいくつかの求人先に当社があったんです。Webサイトや資料を見ているうちに興味が沸き受けることに決めました。2次3次と面接に合格して入社、現在に至ります。とってもスムーズでしたので、先生も私のことをよく分かって推していたのかな、と感謝の気持ちでいっぱいです。同じ学校の先輩であるS.Tさんはどうでしたか?
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S.Tさん
私も似たような流れではありましたが…就活中、果たして自分には何ができるのだろう?と考えたとき、「そうだ、パソコンだ」と思ったんです。学校からもいろいろな候補をいただいたのですが、当社に魅力を感じ選びました。
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G.Tさん
私は中国出身なのですが、学生時代に来日し、日本での生活がすっかり気に入ってしまいました。「この地でやってみよう」とそのまま日本に残り就職することを決めました。関西の学校でしたので就職試験も大阪にある関西事務所で受けました。そのため大阪で働くものだと思っていたのですが、いざ受かってみたら勤務先は大仁。ちょっとびっくりしました(笑)。
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H.Sさん
私はもうかなり前のことで…本当に(考えが)子どもでしたので、仕事の内容ではなく勤務地で選んでいました。当時は会社が三島駅近くにあり、そこに魅力を感じたんですね。三島で働ける!と。入社してみたら配属先は大仁で…泣きました(笑)。いま思えば三島も大仁も大きな違いはなくて、ここまで続けてこられたのは場所ではなく、やりがいのある仕事だったからだなと痛感しています。

一日の仕事の組み立てはどのようにしているのでしょうか?
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S.Tさん
私はまずメールをチェックして、前日退勤後から何か話が進んでいないかを確認します。Teamsも同様ですね。自分宛に緊急の依頼が入っていれば優先的に対応するため予定を変更して組み立てます。それがなければ通常の計画どおりに作業を進めます。
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G.Tさん
私も朝一番はメールのチェックです。またチームの朝会が毎日ありますので、みんなの予定や進捗を共有し、状況によってはヘルプに入ったり入ってもらったりといったイレギュラーな作業が発生することもあります。困りごとに対しての解決方法やアドバイスをもらうなど、気軽に相談できる場でもあり、朝会の存在はとても助かっています。
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M.Tさん
私の部署(標準ソフトウェア)では、朝会は月・水・金の週に3回行っています。カスタムの朝会同様にメンバーの進捗や困っていることがないかなどを報告し合っています。日中はだいたい会議が入ってしまうため、集中して作業ができません。会議はオンラインが多く、海外の協力会社の方々と時間を調整しながらやっています。会議の合間や終わった後に、課題の回答や設計書の修正を(気持ちを)集中して対応します。
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H.Sさん
サーバー担当は大小さまざまなJOBをいくつも持っているので調整が大変です。朝会ではメンバーの状況を共有するものの、基本的に作業は任されている感じですね。私はまだ子どもが小さいため定時までしか勤務できません。今日やらなければならないこと、目標を、朝一番で決めます。その目標をクリアするために、緊急作業が入らないような品質が保てるよう全力で頑張っています。
ちょっと辛いなぁ…と感じることはありますか?

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M.Tさん
実業務ではないのですが…私がまだ経験が浅いということもあって、特許を考えるのが今一番の試練です。特許は東芝テックグループ全体で注力しています。全社員が定期的にアイデアを出すのですが、私はなかなか考えつかず上司や先輩方に相談しながら知恵を絞りだしています。
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G.Tさん
そうそう、特許はネタがないときは本当に困るんですよね。さらに、提出した後の知財関係者への説明がまた大変です。この業界やPOSのことにそれほど詳しくなかったり、基本的な考え方を理解されていなかったり…。でもそういった方々に分かってもらえるような説明をするという行為は、コミュニケーションスキルを身につけるという意味でとても勉強になっています。
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S.Tさん
コミュニケーションについては、いま自分はめちゃくちゃ積極的ですよ(笑)。自己紹介でも少し触れましたが、担当しているPrimeStoreについての経験値が少ないため、結構苦労しています。周りの人たちは当たり前のように分かっているのに、私は毎日課題にぶち当たって「辛いなぁ」と。なので、ひたすら聞きまくって既存の動きを理解して、どのように作り込んでいけば使いやすくなるのか、最終形を描きながら作り上げていくことを念頭に置いています。
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H.Sさん
私は周囲の方々に優しくサポートしていただいたので、あまり辛いと思ったことはないですね。ところで、皆さんは夜遅くまで対応することもあるんですよね?そこは辛くないですか?
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M.Tさん
それはあまり苦にならないですね。明日の自分に負担がかからないように今日を頑張る、そんな思いで調整ながらやっています。
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H.Sさん
明日の自分に負担がかからないように…そこはよく分かる気がする。
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全員
(納得してうなずく)

技術者として大事にしていることや今後のビジョンがありましたら聞かせてください。
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S.Tさん
技術者はどうしても「バグをなくす」ことにこだわりがちなのですが、私は「使いやすさ」にこだわりたいです。POSを使って仕事をする人が、触って動かして業務をしてみて「おっ?なんだか使いやすいぞ」と思ってもらえるような、そんなPOSを考えられる人になりたいです。
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G.Tさん
私は調整力とコミュニケーションを大事にしています。確かな品質で決められた期日にきっちりお納めするために、現地側・協力会社さん・内部との調整が必要不可欠であり、いずれが不足してもその影響は計り知れません。コミュニケーションに関しては、相手が納得できるようなバランスの良い分かりやすい説明を心掛けています。また、より的確なレビューを行うために製造(プログラミング)の知識をもっと上げていきたいと考えています。
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H.Sさん
私はもともと製造(プログラミング)をやっていたということもあり、動かしてみて「イメージが違う」と感じたときなど、言葉で伝えづらいと思ったときは自分で修正してしまうことがあります。納得できていないものは出したくありませんので…。これはサーバーだからこそできるのだと思います。
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G.Tさん
そうですね。POSの場合は、ちょっと触っただけで、影響が出る範囲は未知数です。
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M.Tさん
以前、リリースしたPOSを実店舗に設置する作業に同行したことがあります。そのときに初めて搬入から稼働までの工程を目にしました。自分たちが関わったPOSが実際に店舗に設置され無事動いたときには感動しました。現地の店員さんと会話することもできて、生の声が聞けたのはとても良い経験で勉強になりました。これからもその時の感動を忘れることなく、もっともっとたくさんの方々に喜んでもらえるような製品づくりに携わっていきたいと思います。
最後に、皆さんがこの仕事を続ける原動力となっていることは何でしょうか。

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H.Sさん
私は1年間の産休・育休を4回取りました。これだけ多くのお休みをいただけたことにとても感謝しています。帰る場所があってここまで続けることができました。自分の技術を信頼してもらっていたからこそ戻ることができたのだと思います。必要とされていればモチベーションは上がりますし、その期待に応えたいと切磋琢磨しスキル向上にもつながります。
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S.Tさん
やっているJOBに対する義務感、やれるところまで頑張ろうということを続けていたら「今」になっていました。自分に与えられたミッションは責任をもって最後までやり遂げようという気持ちが私の原動力になっています。
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M.Tさん
せっかく身につけた技術ですので、これからもその経験を生かしていきたいという思いがあります。私はこれでご飯を食べていくんだと(笑)。また、比較的お休みを取りやすい部署だということもあり、ワークライフバランスが私にとってはちょうどいい感じで過ごすことができています。この会社で良かったと思う瞬間です。少し前にも5年勤務のリフレッシュ休暇をいただきました。5日間の休暇の前後に土日を入れて合計9日間の休暇になりました。ありがとうございました!
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G.Tさん
私もリフレッシュ休暇は楽しかったです!業務表彰大会で皆で旅行に行ったのも楽しかった!このような、まさに「リフレッシュ」できる行事や瞬間があると、辛かったことも忘れられますし次も頑張ろうという気持ちになります。
貴重なお話をありがとうございました。これからも皆さんのご活躍を期待しています!
